
アートとビジネスデザインの違い【AD考〜その2〜】
私は、この作品を生み出すため、○年間修行し、そしてようやく自分の表現方法にたどり着き、ついに完成した!
これは、はたして「利益を生む」のだろうか?
これまでのアートディレクターとしての経験上として書いてみよう。
いろいろな勉強をしてきて、仕事としてスキルを磨いてきたデザイナーさん。そのデザイナーさんのチカラを発揮させ、物作りへ導くのがディレクターの仕事である。
その一連の中で、よくある出来事が、「デザイナーが自分の作品を作るように突き進んで制作してしまう」こと。制作物に対して思いを込め、持っている技術を注ぎ込み作ることは当然必要であるし、失ってはいけない物でもある。
しかし、ビジネスデザインにおいてその思いが、制作品質、効率に影響を及ぼすことがあるのである。
つまりこうだ。「お客様が求めていること、そしてターゲットの消費者に伝えたいことが明確に伝えるべきなのに、それに関係のないところ、または不必要な部分に、パワーを費やす」のである。これが意味することは、お客様又は消費者の立場の喪失である。
だから、私はある程度の制作段階で「一旦出力して、見てみましょう」。当然の流れである。しかし、「見てみる」とはただ単に見てみるのではなく、「自分が制作者ではない立場」で見ることが必要なのである。
私たちは、制作者であり消費者でもある。この考えこそがビジネスデザインの根本だと言える。
【了】
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